先生がた [特別支援学校]
水曜日は授業後にクラブ活動がある。
慎は芸術鑑賞部。
DVDや紙芝居を見たり、音楽を聞いたり歌を歌ったりする。
慎達自立クラス(重複障がい)の生徒が入部している。
今日はその迎えに行くと、慎の顔がいつも以上に生き生きとしていた。
とても楽しかったんだろうなあと感じた。
どんな活動だったか聞いてみると、
ある先生のバイオリンの生演奏だったらしい。
なるほど。
そんなレアな体験ができたのなら、それは嬉しいはず。
他の子たちもニコニコしていた。
慎達障がいが重い子達は「チガイがわかる者たち」つまりホンモノ好き。
いいものはちゃんと分かる。
こういう機会はどんどん増やしてほしい。
そして帰ろうとした時、
ある先生が「ちょっとニオイが・・・」と言われた。
重度の障がいクラスではたびたび
「ん?誰がおならした?」とか「うん○した?」みたいな事がおこる。
このとき慎の担当の新卒の若い男性の先生は、
さっと慎の下半身に顔を近づけてニオイをかいだ。
この行為は親はフツーにする事なのだが、
この先生がその仕草をした事はちょっと感動ものだった。
「ああ、この先生はホントになじんでくれたんだなあ」と感じた。
あまり心配もしていなかったけれども、改めてよかったなあと思った。
今日は職場でも「先生」に感動した。
ある農林高校の先生と生徒4名におつきあいした。
普段私がしている業務を見てもらったり、実際に手を動かし実験をしてもらった。
すっかりエネルギーを吸い取られた感じでぐったり。
まあでも悪くない疲労感。
生徒たちのまじめさと先生の熱心さに感心した。
この先生、私と同年代。
学生の頃はPCR法(DNA増幅法)すら発明されてなかった時代。
生物の遺伝子の学習は先生自身が勉強しないといけない。
適当に流す事もできるだろうが、
よく勉強されていて、
しかも生徒達には自分で教えれる事と、ここからはできない事とちゃんと話していた。
実際高校では器具や試薬がそろわなくて実習には限界がある。
でもさらにもっと先まで体験させてやりたいという気持ちが強くて
我が職場にやってきた。
私も別に専門家でもなく研究者でもないから
プロトコルと呼ばれる手順を説明して、
私の分かる範囲で説明するだけなのだが、
次々と質問してくるし、とにかく熱い。
「生徒達は卒業する頃には私なんかよりずっと多くの事を自分で学んで卒業していくんですよ。」って言われた。
こういう事を言える先生ってすばらしいと思う。
こういう先生に出会えた生徒は目標を持って大学に行ってちゃんと学べるんだろうなあと思った。
shinさん こんにちは。
障がいがあるなしに関らず、私たちはいろんな人たちに助けられているんですよね。そして、手を伸ばさなくても笑顔で、態度で人を支えてあげることもできる。
私には、歩ける足があり、よく動く手がある。人に何をしてあげれるのだろう、助けてあげれるのだろう。
うちの施設に、自宅にリフトがなく滅多にお風呂に入れない子がきます。
当然?においがあります。うん○もおしりにこびりついて取れないときもあります。
そんなときは、みんな(スタッフ)で持ち寄ったタオルやドライシャンプー、ドライ石鹸(赤ちゃん用)で“バスタイム”。
清拭は気持ちいいようで、うっとりしています。そんなカオを見ると、スタッフ一同自然と笑顔になっています。
彼の親さんには、“お風呂”入ったことは言いません。ただ、“いいにおい”になった彼をお返しするだけです。
申し訳ない、なんて思ってほしくないのです。
どの親さんも、一生懸命で、手を抜いているわけではないから。
shinnさんが会われた、先生方には遠くおよびませんが、子どもをとりまく「いい大人」になりたい。動く手足を存分に使っていきたい。そう思っています。
by ライナス (2009-06-18 14:19)
ライナス様
こんにちは。
ライナスさんの様なほっこりしたお話を伺うと、私たち親も安心します。慎も蚊にぼこぼこに刺されずに過ごせるかなあなんて。
by sin (2009-06-19 09:29)