捨て魔という病気 [その他]
「納棺夫日記」を読んだ。
この本は取り置き(?)になりそうだ。
私はたいてい中古で本を買って、読んだらすぐに手放す。
物が溜まっていくのが嫌いだから。
で、もう一回読みたくなるだろう本だけを手元に残す。
たまに無性にいろいろ整理して捨てたくなる。
例えばプリント類や服やカバン、本、雑誌、CD、何となくとってあった缶とか箱とかなどなど。
捨て魔なのだ。
捨てたりして物がなくなる事が快感ですっきりする。
「かたずけられない人」がいて一種の病気だと聞いた事があるが、私の捨て魔も病気だと思う。(捨てるばかりでなくバザーに出したりオークションで売ったりするが)
ギャンブル依存症とか買い物依存症とか依存症にも近い気がする。
さっぱり切り捨てるのが快感!
納棺夫日記には
「生きている間にどのような善や悪を行ったか知らないが、そんな事は関係なく死者の顔はほとんどやすらか」とある。
そう言われてみるとお葬式などで苦しみに歪んだ顔を見たという記憶がない。
でも本当だろうか?
たとえば死に際にすごく痛みや苦しみがあってもそうなのだろうか?
死を受け入れると穏やかな顔になるというが、
作者は「光を見た」と表現している。
人は死に際にその光を見ると、
「そうすると生への執着や死の恐怖がなくなり、やすらかな清らかな気持ちになり、全てを許す心になり、あらゆる物への感謝の気持ちがあふれる状態になる。」らしい。
あとがきに正岡子規の文章が引用されていた。
「悟りといふことは如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思っていたのは間違ひで、悟りという事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった。」
作者は「この言葉が実感として分かるようになって、一瞬一瞬を大切に生きていこうと思った」と言っている。
光の正体が何であれ、作者が納棺夫の仕事を通して実感した思いだから惹かれるものがある。
次に読むのは「森の中の海」宮本輝
その次は「進化から見た病気」
体調悪し。
毎年スギ花粉の時期は辛い。
鼻の中がぐちゅぐちゅで、血まみれだったりかさぶたができてたり。
たいていはゴールデンウィーク頃に治るが、今年はひどい。
治らない上にどうも喉が炎症をおこしたようだ。
耳鼻科に行けば治ると思うが、めんどくさいし、暇もない。
来週まで治らなかったら病院に行こうと思う。
私は逆に、物を捨てられない性分です… ^^;
by たかびごん (2009-05-17 13:02)