幸運な出会い [その他]
慎の歯科治療が終了した.
2本の奥歯の神経治療をして,大きな穴には金属の冠でなくなにやらいっぱい詰め物をした.
治療中は医師と歯科助手,プラス頭をかっちり保定する若い男性研修医がついてくださる.
この保定係の研修医は毎回違っていていろんなタイプの人がいる.
ただがっちり保定するだけの無表情な人.
時々「もう少しだよ」とか声をかけてくれる人.
昨日は最初からちゃんと慎を見てくれる雰囲気をもった人だった.
慎もそういう人にはすぐに話しかける.
人を見分ける能力は抜群だ.
「電車?」
「学校?」
相変わらず質問形式.
研修医で保定の役割で呼ばれただけだろうから多くを期待するのもおかしいだろうが,
まず患者とちゃんと目を合わせてもらいたい.
歯を治すのが仕事だけど人間を治すのだから.
本人をろくに見ずに患部とか症状だけに興味がある医者に出会うとがっかりする.
慎を通していろんな人と出会うが,
その出会いの幸運を感謝したり不思議に思う事もある.
というのは「なんでこのヒトこんなにできるんだ!」って.
もう何年も入浴介助に来てくれている若いお兄さんもそのひとりだ.
最初から慎の気持ちに寄り添ってくれた.
うちに初めて来てくれたのは高校を卒業して2年目ぐらいでまだ20才前だったと思う.
もちろん専門の資格をとって職場でも研修を受けて勉強しているのだろうが,最初からほぼ完璧だった.
一日目は私が事細かく説明はしたが後はほぼ全面お任せした.
トイレ介助から入浴の一連の動作.
慎は重いだけでなくカラダの硬いところとふにゃふにゃなところがあって難しい.
楽しい雰囲気でおしゃべり.
風呂場の後かだづけ.
かたづけなんて実はどうでもイイのだがすごくきれい.
それにちょっとでもカラダにアザとか気になる事は教えてくれる.
カラダの扱い方とかのテクは徐々に慣れていくものだで,回数を重ねれば誰でもできるようになるだろう.
片付けとかは問題があればこちらからその都度言えばいい事だしどうにでもなる事
入浴なんて多少洗い残しがあったっていいし,はっきり言ってたまには手抜きしてもらってもいい.
要は慎がリラックスして楽しく入浴できればいい.
慎に関わってくださる人に求めるのはとにかく慎が楽しいと思える事.
慎が話をしたくなるような関係を持ってくれる人
ちゃんと慎を見てくれて,気持ちに寄り添ってくれる人.
こういう希望は折に触れて事業所には伝えるのだが,
結局どの人と出会えるかは運でその後どんなふうに関係が築けていくのかも未知数.
こちらも伝えたり努力はするけどうまく上昇できるかは??なところがある.
もどかしい.
まずこのお兄さんみたく,高校から専門の学校に行っている人はやっぱり意識が高い.
そういう人は若かろうと研修期間が短くても関係ない気がする.
あとはなんなんだろう?
向き不向きと言ってしまってはあまりに切ない.
今活躍しているすばらしい人たちのノウハウが多くの人に伝授されるといいなあと思う.
事業所枠とかを超えていろんな分野の障がいを持つ人に関わっている仕事をしている人に.
「大切なこと」を多くの人に伝授していってもらいたい.
その人達は第一線で活躍していてそんな時間はないだろうし,
人に教える立場ではないかもしれないけど,
とってももったいないと思うんだよね.
そんなすばらしいモノをぜひ多くの人に伝えて欲しい.
すばらしい仕事をしている人がまわりにいっぱいいたら違ってくる気がする.
(かなり上から目線すぎ!?)
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